Monday, May 30, 2005

有線電話の行く末は???

引越し以前から懸案だったこと。それはSkype用のヘッドセットを調達して、インターネットフォンを開通させることである。これまでずっとヘッドセットを調達に行けなかったのだが、ようやく今日になってCircuit Cityに行くことができた。

帰宅後箱を開けている最中、早速呼び出し音が鳴りはじめた。先日アパートの安全対策を論じて帰国していった母からだ。まるでヘッドセットを買って帰ってきたのをどこかで見ていたような、恐ろしい、いやいや絶妙のタイミング。

音質は想像以上にクリアだった。しかもSkypeユーザー同士なら、相手の居場所が隣家だろうが地球の裏側だろうが、通話料がかからない。こりゃスグレモノだ。ハイスピードインターネットがある限り、従来のように国際電話の請求書にヒヤヒヤしながら有線電話で電話することはなくなるだろうな。

現に私は携帯電話しか持っていない。毎月基本料金を払って有線電話と携帯電話の2つを持つ必要性が全く感じられないのだ。通話は携帯電話で十分用が足りる。有線電話の請求書は現住所の証明に使うこともあるが、それは電気やガスの請求書があれば十分だ。となると、ますます有線電話は要らない。

そうなると、有線電話って何の役に立つんだろう?有線電話の将来って?

近年、アメリカの電話会社は多様な通話サービスを展開している。もとはベル電話会社のひとつだったV社は地域電話会社としてビジネスを始めたが、長距離電話サービスと相互参入が許可されて以来、長距離分野にも進出して、マーケットシェアを伸ばした。また「Vワイヤレス」という携帯電話サービスにも力を入れており、DCやNYといった東海岸では一番接続がいいとの評判を確立している。

その一方で、長距離電話会社はビジネスが傾いている。携帯電話で有名なS社などはもともと長距離電話会社だったが、今となってはワイヤレス部門の話しか聞かないほどだ。

そもそも長距離会社は不利である。長距離サービスを展開しようにも、州と州をまたぐ設備は自前で持っているが、利用者の家から交換機までをつなぐ部分(これは州内)は地域会社の設備を有償で借りる必要がある。おまけに地域サービスにどうぞ参入してくださいと言われても、その地域をナワバリにしている地域電話会社に設備を借りなければならない。この費用がバカにならず、相互乗り入れ以降、長距離会社はビジネスが傾いている。サービス多角化に成功し、鼻歌交じりの地域電話会社とは対象的だ。

しかしVoIP(IP電話)の出現により、地域電話会社もこの世の春を謳歌している場合じゃなくなった。いかんいかん、これじゃ競争に負けてしまうとV社などは早速VoIPに参入。いろいろな種類の通話サービスを提供することで、一部門がダメになっても大丈夫なように保険をかけているということだろう。また音声通話とDSLなど複数のサービスを抱き合わせにして割安感のある価格設定をし、有線電話時代からの顧客を離すまいと頑張っている。

最初の疑問に戻ろう。有線電話の役割って何だろうか?有線電話の将来はどうなる?うーむ、さてどうなるでしょう。怒られそうだが、この答えは自分でも分かりません。せっかく国中(ほぼ全体)に物理的にグルグルとめぐらせたインフラである。何か利用価値はないんだろうかねぇ。たとえば高齢化社会突入にあたり、ご近所の病院やら消防へのホットラインにする。一人暮らしのお年寄りにも安心、電気ガスがあるくらい自然に病院やら消防へ連絡できる国です、っていうのは?…うーん、イマイチ面白くないなぁ。

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